五十嵐ツトムのWCTツアー観戦記 |番外編 | 五十嵐カノア・ムービー【2K13】エピソード

五十嵐カノアの父ツトムが、試合に帯同して父親目線で観たリアルで愛のあるツアーレポート。
五十嵐カノアが2013年15歳のときに、地元ハンティントン・ビーチを舞台に友人と共に作成したムービー【KANOA IGARASHI 2K13】のビハインド・ザ・シーンをレポート。
Text by TOM IGARASHI
Movie Edit by Ethan Carlston and Hao Blake Chang. Cinematography by Hao Blake Chang.

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Huntington Beach, California –




KANOA IGARASHI 2K13 | Edit by Ethan Carlston and Hao Blake Chang. Cinematography by Hao Blake Chang



日本のみなさんも大変な時をお過ごしでしょうが、こんな時こそ自粛しているみなさんを少しでも元気付けることができるような面白いエピソードをお届けしたいと思います。

2013年に発表したクリップ【2K13】の舞台裏です。
この時カノアは15才でした。撮影と編集はカノアと幼なじみのイーザンくんと他数人のカリフォルニアキッズで作られた作品です…..出だしの超クリーンなバレルはハンティントンビーチ。
ウネリの方向は西寄りの北ウネリ典型的な冬のカリフォルニアのスウェルっすね。この時は前日からサイズがガンガン上がりしばらくはクローズアウトでサーフィン不可能じゃんって感じでした…..しかし、カノアの動物的カンって〜のか?サーファー的カンなのか?波良さそうな気がするから早く起きて〜って叩き起こされました。外は冬のカリフォルニアって事で大雨でした(笑)…..この冬の時期の北寄りのウネリって〜のはなかなか厄介でして…..ま〜ハンティントンのサイズが上がると冬も夏もかなり厳しい。何が厳しいかって〜言うと….流れとの戦いなんです。

数年前のUS OPENの時(夏)、冬とは逆で南寄りのウネリが入ります。結構サイズのあるUS OPENの年でした、まだカノアも幼い頃でした。大会会場は陸から見て左側、通称ピアサウスサイド。ミックさん(ファニング)大会会場で練習していたのに….タコベルリーフ(9thストリート)から上がって来たのを見たことがあります。ピアからタコベルまではおよそ400mくらいはありますね。















あのミックさんもあんなに流されるんだ〜って見ていた覚えがあります。ってくらいにハンティントンの流れって強くて厄介なんです…..っでカノア小雨がふる早朝、激流の冷たい冬のカリフォルニアでした…..US OPENの時とは逆の右から左への流れ。波のサイズは6-8ftです。沖にはサーファーの姿は全くなし…..ハンティントンは雨が降るとオフショアになるんです。面はツルツル、しかし見た感じはただのダンパー….この時カノア15才….すでにあのフランスのホセゴの強烈なビーチブレイクを知ってました

あのホセゴのビーチブレイクじゃん! 最高! って感じに目をギラギラさせながら….「ミサっ(お母さん)絶対に凄いのメイクすっから一本も逃さずに撮ってよ!」ミックさんとは逆にタコベルリーフより更に右からたった一人で入水、当時キアヌはまだ10才こんなキツイのは無理って感じでした。

ビデオをとれっつたって〜雨だし….カリフォルニアのビーチにはライフガードのスタンドがあるんで、スタンドの下で雨を凌ぎながらの撮影でした。ゲティングアウトも激流の大波の中カノアはゴールデンウェストの方からアウトしたにも関わらず、あっという間にタコベル近くでアウトに出れて….乗る波乗る波すべてチューブ….全て抜けて…3本のったらも〜ピアギリギリまで流されてました。ミサもカノアのライディング…流れに合わせて左へ左へライフガードタワーを次から次へと移りながら撮影。

こんな感じで……出来上がったのが【2K13】ってわけっす。
どっすかこんな裏方事情のお話…..まだまだ色々あります。お楽しみに。。。


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