いま行きたい日本の旅先③
by 吉川 “Yossy” 共久
四方を海に囲まれた日本には、四季折々、バラエティ豊かな波がまだまだたくさんある。
旅慣れたサーファーたちに「今行きたい日本の旅先」を聞いた全4回のショートインタビュー企画。第3回目に登場してくれるのは、どんな場所、どんな波でも自分のスタイルでサーフィンを楽しむ、
吉川共久プロです。
関東、関西双方からのサーファーで賑わう伊良湖。けれどもエリアは広く、探せば無人のこんな瞬間も。Somewhere in Irago Photo: Pedro Gomes
吉川共久プロ流、伊良湖の楽しみ方
「伊良湖半島は外洋に面してるから、幅広くうねりをキャッチしてくれる。波はコンスタントでバリエーションも豊富にあり、季節に応じて、レベルに応じて楽しめるポイントがたくさんあります。台風のシーズンには、ビッグウェイブを楽しめるエリアもあるし、ファンウェイブを楽めるエリアもある。
伊良湖は、じつは生まれ育った場所なんだけれど、ずいぶんご無沙汰。4~5年は行ってないかも。だからあらためてまたこのエリアをまわりたいよね。
関西からもサーファーが来るし、関東からも来るし、けっこう密集度が高いエリアだから、人のいないポイントで人のいない時間っていうのが難しい。でも、そういうタイミングを探すのもトリップの楽しみでもあるからね。そこでは今まで培った経験がものをいうんじゃないかな。地形のいいところをハントしながら、人のいない時間を見計らって遊びたいなと思う」
大きく海に突き出た伊良湖岬。外洋に面しているところはパワフル、影になるところはうねりをかわしてくれる
「お気に入りのスペシャルなポイントがある。そこのブレイクは、海外の波で例えるとハワイの“オフザウォール”みたいな感じ。すごいパワフルで、チュービーでスリリングで、なかなか味わえないような波が本当に年に数回姿を現す。今やるなら、ボードはスポンジだね。それかツイン。楽しむのが目的だから。攻めるのはいくらでもできる。そうじゃないチャンネルでどう楽しむかっていうのが最近の課題になってるから。スポンジで打ちのめされて、ツインフィンで楽しむ(笑)。
あと伊良湖では、名古屋名産の料理を海沿いでも味わえるから、もしも旅で行く方は、そういったB級グルメ的なものを地元の人たちと会話しながら情報を拾って探すっていうのが楽しいんじゃないですかね。ここではあえて言わないで(笑)、それはローカルの人とのコミュニケーションの中から探し当てて欲しいな。探せばいっぱいありますよ」
吉川共久(よしかわ・ともひさ)/ 1975年生まれ。愛知県出身、千葉県一宮町在住。ショートボード、フィッシュ、ミッドレングスとあらゆるボードを乗りこなす、自由な空気感が魅力のプロサーファー。
「ATLANTIC COFFEE STAND」を営みながら、海のリズムで暮らす。
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